【消防学校のトレーニング】消防学校の生活4月編その③【ついに訓練開始!】

こんにちは、マツナガです!

今日のテーマは、消防学校の生活4月編その③です。消防学校とはどんなところか、詳しく解説していきますね!

私が20年ほど前に消防士に某消防本部の消防士に採用され、某都道府県の消防学校に入校して卒業するまでの7か月間を、当時の訓練日誌などの内容を基に記載していこうと思います!

この記事では、

消防学校では4月にどのような訓練やトレーニングを行うのか、体力レベル、技術レベルをマツナガ的に判定して、当時の想い出とともに紹介したいと思います。

今回の記事はこのような人に向けて書いています

・消防士になりたい人

・消防士に内定していて、消防学校に入校が決まっている人

・消防学校の生活に興味がある人

前回の記事はこちら👇

消防学校に持っていくべきアイテムはこちら👇

消防学校の一日のスケジュール、食事内容、お風呂・売店などの施設関係のまとめ記事はこちら👇

消防学校の生活4月~6月編のまとめ記事はこちら👇

注意
この記事の内容は、20年ほど前の、某都道府県の一消防学校での体験を基にしています。現在の消防学校の教育・指導・生活とは異なりますので、ご留意の上ご覧ください。

班員の紹介

まず改めて、自分の班の班員について紹介したいと思う。

なぜなら、消防学校の生活と訓練は、基本的にこの班単位で行われるからだ。

つまり、消防学校にいる間は四六時中一緒に行動するのである。

マツナガ
マツナガ

私である。大卒ストレートで消防士になった。特に運動や救急に関するスキルはない。ぶっちゃけ、この班員の中で一番消防士っぽくない。

  

班員A
班員A

専門学校卒。年齢はマツナガの1つ下で、体力的には班で1番だった。班の中での調停役で性格は穏やか。

   

班員B
班員B

専門学校卒。二十歳そこそこで、救急救命士の資格持ち。救急救命士の資格を持っているからか、他の班員や組員に対してマウントをとりたがる難点を持つ。根はいいやつ。

   

班員C
班員C

女子学生。高卒ストレートで入ってきた。性格がとても明るい子で、班のムードメーカーだった。落ち着きは無い。お菓子とL’Arc〜en〜Cielが大好き。

   

ちなみに、女性の場合、寮室は当然一緒ではない。

21時から22時までの自習時間にのみ男性側の寮室に来て、勉強したり訓練日誌を書いたりする。女性の学生だけが宿泊する寮室が別棟にある。

ちなみに、私の班は全員所属している消防本部が違った。

この班員で、7か月を共にしていくことになる。

4月に行われる訓練の概要

今回の記事では、4月に消防学校で行われる訓練のうち、メインの3つを紹介しようと思う。

・消防活動訓練
・救助訓練
・機器取扱い訓練

基本的には卒業までの間、この3つの訓練を基本として組単位で訓練を行っていく。

一日の流れは「午前中は座学の講義→午後は上記訓練のうちどれか1つ」という感じだ。

A組が消防活動訓練をやっているときは、B組は救助訓練をやっている、みたいに組単位で訓練をやるよ。

消防活動訓練

必要レベル(最高☆5・最低☆1・いずれも4月時点)

必要体力レベル ☆2(初回の訓練だけ☆4) 

必要技術レベル ☆1 

消防活動訓練は、実際に消防隊としての活動の訓練だ。

最終的には、消防学校にある訓練用消防車に乗り込んで、現場活動ができるまでが目標であるが、4月のうちは基礎中の基礎、ホースの取扱い方と、出場の時に着る「防火衣」の着装方法がメインだ。

この消防活動訓練の初回の訓練はとても記憶に残っており、詳細を紹介したい。

訓練の前半は消防士として現場活動で使う、ホースの取扱い方の訓練だ。この訓練も班単位で行い、2人一組で実施する。

こういうホースを使う

このホースの伸ばし方と巻き取り方の訓練を行う。

伸ばし方は、ホースを地面に縦に置き、ホースの結合金具部分

赤丸の部分が結合金具

これをつかんでコロコロコローッと勢い良く伸ばすのだ。

マツナガ
マツナガ

前方よし!後方よし!ホース延長!

   

という風に、周囲に危険が無いことを確認したあとにビャーッと伸ばす。

この、ホース伸ばしは結構楽しい。

巻き取りは、伸ばしたホースをパートナーの班員と地味に巻き取るだけなので、そんなに面白くないが・・・。


問題はここからで、ホース延長・巻き取り訓練の後のホース搬送訓練がキツかった。

教官
教官

これから、ホース搬送訓練を行う!1人1つホースを担いで、4人班1組で歩調をかけながら200メートルトラックを30周すること!

   

まとめると、

  • 1人1つホース(6kg~7kgくらい)を担ぎ
  • 班(4人)ごとに
  • 歩調をかけながら
  • 200メートルトラック30周(6km)

である。

まあ6km走るくらいならそんなにね・・・。きつくないんじゃない?

と思う人もいると思う。自分も最初に教官から内容を聞いたときは、まあこんなもんか、と思った。

しかしこれがきついのである。

まずホースであるが、基本的にこれを片手で肩にかつぎながら走るのだが、ホースがバラけないようにしっかりと金具部分を抑えながら走らなくてはならない。

マツナガ
マツナガ

片側だけ重いから、バランスとりにくいし、しっかり金具を抑えないといけないから手もしびれてくる・・・。

  

そして、「歩調をかけながら」これが最大の問題点である。

歩調の説明をすると、

マツナガ
マツナガ

左、左、左,右!!!!

  

その他の班員
その他の班員

ソーレ!!!!

  

という感じで、先頭が班員全員の繰り出す足を指示する掛け声をかけながら、班員が合いの手を入れる。

班員全員の繰り出す足、スピードが一致しなければならない。

イメージとしては行進を駆け足で行っている、という感じである。

ホースを担ぎながら各個人で6km走るだけなら、体力にものを言わせたり、自分のペースで走ることができる。

しかし、ランニングなどをやったことがある人ならわかると思うが、他人にペースを合わせると、とたんに辛くなってくるのだ。

班員全員が4人の縦列になって、搬送訓練を始める。最初は自分が先頭だった。

すでに最初の5周くらいで、腕がジンジンしてくる。

マツナガ
マツナガ

ホースを担いでいる腕がつらいー。

  

始めてから10週くらいで、後ろのAに呼び止められた。

A
A

マツナガさん!Cが遅れてるよ!

  

C
C

みんな待って・・・。

  

B
B

班長、後ろにも気を使わなきゃだめだよ。

無理もない、高校を卒業してすぐの女の子である。

恥ずかしながら、訓練がきつくて後ろのことを全く気遣ってあげられなかった。

先頭がペースを握れるし、自分のタイミングで歩調をかけられるから一番楽なのである。

そこで、トラック2週ごとに先頭を交代することにした。

しかし、15周くらいで、Cに限界が来た。ホースが片手で担げなくなってしまったのだ。

C
C

片腕がしびれて担げない・・・。

    

他の班員もかなり疲れている。一旦止まって班内で話し合う。

マツナガ
マツナガ

どうしようか・・・。

    

A
A

班長、教官にC以外の他の班員でホースを持っていいか相談してみたらどう?

   

こういう時にAにはいつも助けられた。正に班の調停役なのである。

班員全員で教官に相談しに行った。

マツナガ
マツナガ

教官、ホースが持てなくなってしまった班員がいるので、他の余裕がある班員で代わりにホースを担いでやっても構いませんか?

   

教官
教官

・・・・・・・・ダメだ。認められない。お前たちは現場でも同じことを言うつもりか?

   

マツナガ
マツナガ

・・・・・・・・・・・・言えません。

   

教官
教官

その代わり、Cが両手でホースを持つことを許可する。班員全員で完走しろ!

   

Cがホースを両手で持つことは許可されたが、あと15周は走り切らなければならない。

そこで、Cが自分のペースで走れるように、残りの15周は先頭をCが全て務めることになった。

C
C

みんな、教官に相談してくれてありがとう。

    

両手でホースを担ぎながら、Cも先頭で頑張る。

C
C

左、左、左、右!

   

他の班員全員
他の班員全員

ソーレ!!!!

   

時々隊列が崩れそうになりながらも、ゆっくりではあるが着実に周回を重ねていく。

しかし、残り5周くらいになったところで、

教官
教官

訓練終了ーーー!!!!!

  

A組全員が集められた。

マツナガ
マツナガ

あー、完走はできなかったなあ・・・。でもなんとか訓練が終わって良かった。

   

と、安心していたところだった。

教官
教官

お疲れさん!今日はゆっくり疲れをとれ!
なお、30周完走出来てない班は、居残って残りを走ってから帰るように!!!
終わったら教官室に報告しに来い。

   

マツナガ
マツナガ

ピャーーーーーーーーー!!!!

  

ということで、訓練終了後に居残って残り5周を走り、何とか完走したのだった。

救助訓練

必要レベル(最高☆5・最低☆1・いずれも4月時点) 
必要体力レベル ☆2 必要技術レベル ☆2 

基本的に救助訓練と機器取扱訓練の前には服装チェックがあった。

この服装チェックがめちゃ厳しい・・・。

ちょっとした服装の乱れなどは、その場で指摘を受けてペナルティの腕立てでもすればOKなのだが、ちょっとでも髭のそり残しがあると、訓練を受けさせてもらえないのだ。

理由としては、髭があると、火事の時に顔に装着する空気ボンベの「面体」の気密が保てなくなるということだった。

このマスクが「面体」

髭の指摘を受けた学生は、大急ぎで寮まで戻って剃ってこなければならない。

髭が濃い学生は本当に苦労していた・・・。

朝と昼の二回髭を剃っていた学生もいるくらいである。髭の剃りすぎで血が出ている学生もいた。

髭の剃り過ぎで顔が痛い・・・・。

  

服装チェックが厳しくて精神力がゴリゴリ削られるが、4月中の救助訓練は体力的には全然きつくない。

4月中は訓練内容が「基本結索」といって、ロープの結び方の訓練だからだ。

巻結び、もやい結び、長ロープを結ぶ「ひとひろ巻き」、自分の体の安全を確保するための「コイル巻きもやい結び」などなど、いろいろな結び方を学ぶ。

訓練は班員同士で行う。結ばれている長ロープを2人でほどいて(解索という)、また巻き直すという、ひとひろ巻き作成の訓練は結構好きだった。

A
A

マツナガさーん!そっちロープ伸ばして―!

  

マツナガ
マツナガ

よーし!いーち、にーい、さーん!

ひとひろ巻き作成中ー!!!!

   

このように訓練では基本的に大声を出しながら、結索していかなければならない。

現場の指揮者に、隊員が何をしているか知らせる必要があるからだった。

機器取扱訓練

このボンベと面体などのセットが「空気呼吸器」
必要レベル(最高☆5・最低☆1・いずれも4月時点)
必要体力レベル ☆3 必要技術レベル ☆2

機器取扱訓練とは、消防士が使用する空気呼吸器(火災の際につける空気ボンベのこと)、三連はしご(ベランダなどから進入するときに使う)等の操作方法を学ぶ訓練だ。

4月の時点では、まずは基礎中の基礎のとなる「空気呼吸器」の使い方を学ぶ。

4月中の機器取扱訓練の流れは次のような感じである

1 服装チェック
2 空気呼吸器の取扱い方
3 サーキットトレーニング

服装チェックは、救助訓練で行われるものと同じなので、省略する。
髭がダメという理由も同じだ。

服装チェックが終わったら、実際に空気呼吸器の点検方法と脱着方法を学ぶ。

流れとしては、

事前に点検方法と脱着方法の流れが書かれたプリントの予習をする

教官が実際に空気呼吸器の点検、脱着の見本を見せる

各班ごとに空気呼吸器の点検、脱着の訓練

というものである。

C
C

点検開始!面体よし、腰、肩ベルトよし、ボンベ外観良し!

  

点検した後に空気ボンベの残圧を確認し、装着する。   

   

C
C

空気弁開放!残圧〇メガパスカル!活動時間〇分!空気呼吸器装着!

   

救助訓練と同じように、自分が何をやっているかを大声で発しながら、何回も繰り返し訓練する。

この空気呼吸器の点検、脱着訓練が終わったら、最後の1時間でサーキットトレーニングを行う。

サーキットトレーニングの内容

1 アヒル歩き20m(うさぎ跳びの格好で歩くトレーニング)

2 階段ダッシュ(訓練棟3階まで)

3 ジャンピングスクワット(数十回。具体的な回数は忘れた。)

4 手押し車20m

※1~4までを1周とし、これを3周行う。

マツナガ
マツナガ

初日はきつかったけど、回数を重ねていくうちに楽になったよ。

   

当然、女子学生も同じメニューである。こういった部分で差別は無い。

サーキットトレーニングが終わった後に、メリーゴーランドというメニューがある。これだけ異様にキツイ。

心が折られるメリーゴーランド、夢は無い
(見た目は正にこう言う円陣でうさぎ跳びをする)

A組全員(40人程度)で肩を組んでうさぎ跳びの格好で円陣になり、組全員でうさぎ跳びしながら時計周りに一周出来たら終了、途中で円陣が崩れたらやり直しという、心がへし折られるメニューだ。

肩を組んでいるので、40人のうち一人でも崩れたらやり直しだよ。

  

このメニューも最初のうちは何回も崩れていたが、訓練の回数を重ねると結構スムーズに行くようになる。

そうすると教官殿が

教官
教官

おー、できるようになってきたな!じゃあ、逆方向にもう一周!

  

と、気まぐれにありがたいお言葉を恵んでくださる場合がある。

この恐怖のメリーゴーランドが終わると、ようやく訓練終了である。

訓練日誌の紹介

なお、4月の後半にはこのような訓練日誌の内容を残していた。

訓練日誌4月〇日

今日の空気呼吸器の訓練では、終わりにサーキットトレーニングを行いました。アヒル歩きがきつく、途中何度も止まってしまいました。仕上げの40人によるメリーゴーランドでは、何度も円陣が崩れてしまい、やり直しもありましたが、組全員の力で何とかやりきることができました。今後もチームワークを高めていきたいと思います。

今読むと完全に「小学生並みの感想」であるが、気にしないでほしい。

上で紹介した3種類の訓練を毎日繰り返し、季節はゴールデンウイーク明けに進むのであった。

まとめ

今日は消防学校に4月に行われる訓練について説明しました!

4月中に行われる訓練
  •  消防活動訓練
  •  救助訓練
  •  機器取扱訓練

基本的にはゴールデンウィークまでの間は、午前中は座学の授業、午後は今日紹介した訓練の内容を行っていました。

見ていただいてわかると思いますが、基本的に最初に紹介した消防活動訓練の特別な場合やペナルティを除いて、初期の訓練は体力的にも技術的にもそこまで難しいものはありません。

なので、消防士になろうと思っていて、体力的に心配だという人も、徐々に慣れていくと思いますよ!

関連記事👇

この時は、

マツナガ
マツナガ

とりあえずゴールデンウイークまでは耐えることができたぞ。でも、連休明けに5月病になったら嫌だなあ・・・。

   

と考えていました。

結果的に5月病にはなりませんでしたけどね。

本日の記事はいかがだったでしょうか?

次の消防学校回顧録は、5月編その①です。

続きはこちら👇

今日はこのあたりで失礼します。

それでは、またお会いししょう!