【救助検定】消防学校の生活9月編その②【消防検定】

マツナガ
マツナガ

こんにちは!マツナガです!

     

今日の記事では、9月に消防学校で行われる救助検定と消防検定について解説します。

4月から始まった消防学校生活も、9月に入ると総まとめの時期に入ります。

9月は座学の期末テストや、実技の訓練でも総まとめの「救助検定」と「消防検定」があります。

2つの検定とも、決められたコースで各訓練をこなしていき、終わるまでのタイムや正確性を確認する内容です。

10月には、長かった7ヶ月間の消防学校生活も終わりを迎えます。

それでは、早速やっていきましょう!

今回の記事はこのような人に向けて書いています

・消防士になりたい人

・消防士に内定していて、消防学校に入校が決まっている人

・消防学校の生活に興味がある人

消防検定と救助検定とは?

9月になると、消防学校の生活も総まとめに入る。

前回の記事で解説したように、座学では期末テストが立て続けに組まれている。

そして、今まで行ってきた実技訓練の総まとめテストが「消防検定」と「救助検定」である。

消防検定と救助検定は、それぞれ決められたコースが設定してあり、クリアタイムや各訓練の正確性をテストする。

今まで習得してきた技能をフルに使わないとクリアできないし、自分以外のクラスメイトは全て応援に回って観戦しているので、かなり緊張する。

消防検定

消防検定は、今まで訓練してきた消防隊の技能を確認するテストだ。

消防隊の技能テストなので、服装は防火衣と空気呼吸器のフル着装である。

フル着装すると、装備の重さは20kg~30kgにもなるので、かなりの負担感である。

消防検定のコースは、下の図のようになっている。

①防火衣・空気呼吸器着装

まず最初に校庭のスタート地点で防火衣と空気呼吸器を着装するところから始まる。

防火衣と空気呼吸器の着装は消防士としては基本中の基本なので、素早く行うことができるようにしなければならない。

②ポリタンク搬送

防火衣と空気呼吸器を着装した後は、訓練塔にダッシュして向かい、1階に設置してある15kgのポリタンク2個を3階まで搬送する。

装備の重量が20~30kgもあるので、ポリタンク2つだけでもかなりの重みだ。総じて60kg程度の負荷がかかることになる。

ポリタンク搬送が厳しい消防学校の体育訓練についてはこちらの記事を参照してください。

👉 【灼熱の体育訓練!】消防学校の生活7月編その①【めちゃめちゃきつい】

③3連はしご固定

3階までポリタンクを搬送したあとは、3階の手すり部分に立てかけられている3連はしごを小ロープで固定する。

3連はしごは非常に重たいし、現場ではきちんとロープで固定しないと危険である。

ロープでのはしご固定は簡単なのだが、フル着装しているので普段通りにはいかない。

全力疾走で今までの訓練を行っているので、息も上がっている。何よりも正確性が大事なので、落ち着いて1つ1つの動作をしっかりと確認しながら行うのがコツである。

3連はしごの訓練についてはこちらの記事を参照してください。

👉 【消防学校とは?】消防学校の生活5月編その④【結索・救助訓練と三連はしご訓練】

応急はしごの訓練についてはこちらの記事を参照してください。

👉 【応急はしご操法】消防学校の生活7月編その③【熱中症続出】

④かかえ救助

出典:消防庁

3連はしごを固定した後は、校庭まで降りて訓練塔に立てかけられている3連はしごで「かかえ救助」を実施する。

かかえ救助とは、3連はしごを使ってベランダ等にいる要救助者を救助する方法だ。

要救助者の「意識があるパターン」と「意識が無い」パターンがあるが、消防検定では意識があるパターンを実施した。

 かかえ救助訓練は、高所にいる要救助者を救助するため、三連はしごを使用し、救助者が要救助者を抱えて三連はしごを降ていすることにより救助する訓練である。

 なお、かかえ救助は、特別な資機材を必要とすることなく、要救助者に身体的苦痛を与えず迅速かつ連続して救助することができる。

出典:消防庁

かかえ救助の難しいところは、足場が狭いところだ。

フル着装して窮屈なところを、要救助者を介助して狭い3連はしごを降ろさなければならない。

⑤ホース延長及び2重巻きホース作成

出典:中濃消防本部

かかえ救助が終わったら、2重巻きで置かれているホース2本を延長し、さらにその2本を2重巻きにして収納する種目だ。

ここまでくると、息がかなり上がっているので、普段だったら簡単なホース延長とホース巻き取りもかなり大変だ。

フル着装でやっているので、疲労度が半端ない。

⑥全力ダッシュ

最後に、作成した2本の2重巻きホースを担いで全力ダッシュし、ゴールテープを切って消防検定の終了である。

ここまでの種目すべての正確性と、クリアタイムを計測して、消防検定の自分の成績が決まる。

救助検定

救助検定は、その名の通り消防学校で今まで身につけてきた「救助」に関する能力を確認するテストである。

消防検定と違い、フル着装ではなくて、普通の活動服とヘルメットで検定を行う。

救助検定のコースは以下の図のようになっている。

①自力登はん

出典:訓練時の安全管理マニュアル(消防庁)

スタート位置から訓練塔までダッシュし、最初は自力登はんを行うことになる。

9メートル登ればよいが、自力登はんはコツをつかんでいないとかなり難しい種目なので、最初からかなりハードである。

自分の腕力のみで9メートルも登らないといけないので、かなり腕に負担がかかる。

ちなみに、自分が救助検定で自力登はんを行った時は、確保してくれていた同期がかなりの力で引っ張って補助してくれたので、大分と楽にクリアすることができた。

あの時の同期に感謝である。

自力登はんについてはこちらの記事を参照してください。

👉 【地上30mで地獄の救助訓練!】消防学校の生活・6月編その②【降下・登はん・渡過】

②セーラー渡過

出典:訓練時の安全管理マニュアル(消防庁)

自力登はんで訓練塔を登った後は、セーラー渡過で20メートルを渡過する。

セーラー渡過は、体のバランスがとれればそこまで難しい種目ではない。

③モンキー渡過

出典:訓練時の安全管理マニュアル(消防庁)

セーラー渡過で反対側の訓練塔に渡ったあとは、復路をモンキー渡過で渡ってくる。

このあたりで、かなり腕がパンパンになってくる。

ちなみに、自分はモンキー渡過が非常に苦手だったので、途中でロープから落下してしまった。

落下してロープに復帰できない学生は、教官が救助に来て強制終了させられ、次の種目に行くことになる。

④確保

自力登はんと渡過で腕がやられている状態で、腕イジメのラストとなる確保が待っている。

訓練塔の上から、地上にある18kgのポリタンクを腕の力でメートル引き上げるのである。

ここらへんで腕が力尽きることになる。

⑤座席降下

出典:訓練時の安全管理マニュアル(消防庁)

確保が終わったら、座席降下で地上まで降りる。

座席降下は本当に手でブレーキをかけてメートル降下するだけなので、非常に楽である。

降下訓練の時のように、30メートル降下すると手に火傷を負う可能性もあるが、9メートルくらいなら気を付ければ大丈夫だ。

⑥ポリタンク結索

出典:消防操法の基準(昭和47年消防庁告示第2号)

座席降下で地上に降りた後は、ポリタンクを結索する。

ポリタンク結索は器具結索の中でも結構面倒くさい部類なので、救助検定の種目に選ばれているのではないだろうか。

いずれにせよ、腕がパンパンかつ息が上がっているので、上手く結索するのが非常に難しい。

焦ると失敗するので、少し遅くても良いから正確に結索するのがコツである

⑦全力ダッシュ

そして最後は全力ダッシュでゴールテープを切る。

ここは消防検定と一緒である。

腕がパンパンになり、息もめちゃめちゃ上がっているので、ゴールできるとようやくほっとすることができる。

まとめ

今日の記事では、月に消防学校で行われる救助検定と消防検定について解説しました!

消防検定と救助検定が終わると、もう9月も終わり。

卒業まであと1ヶ月となります。

長くて苦しい消防学校生活もあと少しになります。

といったところで今日は終わりです。

本日の記事はいかがだったでしょうか?

それでは、また次の記事でお会いしましょう!

消防学校で必要なものリストはこちらです👇

👉 消防学校で必要なもの10選!

消防学校の一日のスケジュール、食事内容、お風呂・売店などの施設関係のまとめ記事はこちら👇

👉 消防学校の食事・風呂・売店・寮室・持ち物・一日のスケジュールまとめ!

消防学校の生活4月~6月についてはこちら👇

👉 消防学校の生活4月~6月編まとめ!

消防学校の生活7月~10月についてはこちらの記事を参照してください。

👉 【まとめ記事】消防学校の生活7月~10月編まとめ!【応用訓練から卒業まで】

消防学校での息抜き方法についてはこちらの記事を参照してください。

👉 消防学校でのストレス解消・息抜き方法を紹介!