【消防学校で一番厳しい1週間】消防学校の生活6月編①【エンドレス追い越し走】

マツナガ
マツナガ

こんにちは、マツナガです!

  

この記事では、私が20年ほど前に消防士に某消防本部の消防士に採用され、某都道府県の消防学校に入校して卒業するまでの7か月間を、当時の訓練日誌などの内容を基に記載していこうと思います!

消防学校とはどんなところか、詳しく解説します!

今回は、6月中に経験した、消防学校で1番厳しい1週間について、具体的なエピソードを交えながら解説していきたいと思います!!

この1週間の体験は強烈すぎて、未だに鮮明に憶えています。

    

消防士になりたい人や、これから消防学校に入校する人、消防学校の生活に興味がある人などの参考になれたら幸いです。

それでは、早速やっていきましょう!

今回の記事はこのような人に向けて書いています

・消防士になりたい人

・消防士に内定していて、消防学校に入校が決まっている人

・消防学校の生活に興味がある人

前回の記事はこちら👇

消防学校に持っていくべきアイテムはこちら👇

注意
この記事の内容は、20年ほど前の、某都道府県の一消防学校での体験を元にしています。現在の消防学校の教育・指導・生活とは異なる部分がありますので、ご留意の上ご覧ください。

月曜日(恐怖の追い越し走)

6月1周目の時期に何があるかというと、衣替えである。

消防学校でも冬服から夏服に代わるのだ。

地元の消防本部で支給された制服を着用するのだが、ここで一つ事件が起きた。

月曜日に衣替えをするはずが、A組のD君という学生が夏服を実家に忘れてきてしまったのだ。

午前の授業中でも、全員夏服の中、一人だけ冬服なのでめちゃくちゃ目立つ。

そもそも、6月初週に夏服に衣替えするというのは、入校時に決まっており、これはD君の落ち度である。

しかしここは消防学校、個人の失敗は全員の失敗なのである。

午後の訓練が終了した17時30分ごろ、A組全員が教官室に呼び出された。

A組全員の前でD君が1人で立たされている。

D君
D君

みんな、夏服を忘れてしまって申し訳ありません!!

     

教官が鬼のような形相で話し始めた。

教官
教官

Dは今からすぐに実家に戻って、夏服を取ってこい!

残りの学生は、こいつが帰ってくるまで校庭で走ってろ!

D、実家はどこにあるんだ?

       

ここで、D君からとんでもない発言が飛び出す。

D君
D君

〇〇市です・・・・。

    

なんと消防学校から往復3時間程度かかる場所が実家だったのだ。

これには教官もちょっと無言になっていた(笑)

教官
教官

・・・・・・・・・・・・・。

          

       

しかし、「D制服を取って帰ってくるまで走れ」と命じた以上、教官も引っ込みがつかない。

教官
教官

D以外の学生は今からすぐに夕食を食べてこい!

訓練服に着替え、飲み物を持参して、18時30分に校庭に集合しろ!!!!!

       

みんな大急ぎで食堂に走る!

D君も実家まで大急ぎで帰る!!!!

食べた直後に走ると、気持ち悪くなるので、少しでもはやく夕食を食べたいところだ。

自分も班員と一緒に夕食を食べ、すぐに訓練服に着替え、18時30分に校庭に集合した。

ここで待っていたペナルティが「恐怖の追い越し走」である。

やり方はこんな感じだ。

まずはウォーミングアップだ。

A組40人(正確にはD君がいないので39人)が4列の隊列を組み、歩調をかけつつ200mトラックをジョギングする。

歩調についてはこちらの記事参照👇

ウォーミングアップが終わったら、教官の合図で、先頭を走っていた4人が全速力でトラックを1周し、ジョギング集団の最後尾までダッシュする。ジョギング集団はそのままジョギングしている。

ダッシュしていた4人がジョギング集団の最後尾についたら、新たにジョギング集団の先頭4人がダッシュを始める・・・・・というのが追い越し走だ。

ただ単に200mトラックを全力脱力ダッシュするのではなくて、本隊がジョギングしているから追いつくためには200m以上の距離をダッシュしなくてはならない。

マツナガ
マツナガ

かなりキツイけど、ダッシュは4人ずつで、ジョギング時間が長いからまだ何とか耐えられるな・・・。

     

最初の時点では自分もこう思っていた・・・。

しかし、ダッシュが全員終わると教官から次なる指令が飛ぶ。

教官
教官

全員終わったな?

次は2列ずつダッシュしろ!!!!

       

    

マツナガ
マツナガ

は?

       

なんと次は、ダッシュする人数が8人に増えた。

     

     

もう嫌な予感しかしない。

                 

教官
教官

2列終わったな?

次は3列ずつ走れ!!!!

     

     

マツナガ
マツナガ

ああああああああああああああああ!

         

最終的に、5列ずつ走ることになった。ここまでくると、ダッシュしていない時間のほうが短い気がする。

途中途中で水分補給の休憩があったものの、走る人数をランダムに変えたりしつつ、18時30分から、D君が帰ってきた21時までの2時間半やり切ったのだった。

追い越し走のおかげで、月曜日からすでにへとへとである。

1週間の始まりは、この先の地獄を予兆するような出だしであった。

      

火曜日(ボヤキの代償)

火曜日の午後の訓練は消防活動訓練だった。

消防活動訓練の詳細はこの記事参照👇

訓練が始まる前、担当教官が来るまでに組で整列しなければならない。

そして訓練担当教官がやってきて、いきなり始まってしまった。

教官
教官

・・・腕立ての姿勢をとれ!!!!!

     

    

マツナガ
マツナガ

?????????????

     

意味が分からない。

なぜ、何もやらかしていないのに、A組全員が腕立ての姿勢をとらされるのだろう?

教官はそれだけ命じると、さっさと教官室へ引き揚げてしまった。

そのまましばらくA組全員で腕立ての姿勢をとっていたが、組長が言い出した。

組長
組長

このまま腕立ての姿勢をしていてもしょうがないから、教官に何が原因か聞いてこよう!

     

組長だけ立ち上がり、教官室へと向かっていった。

駆け足で帰ってきた組長は、

組長
組長

なんか、Eだけ教官室へ来いって・・・。

  

E君
E君

わ、わかりました。

       

ここで、クラスメイトのE君だけが教官室へと向かう。

この間まで、ずっと腕立ての姿勢で待っている。

しばらくして、E君がトボトボした足取りで帰って来て、衝撃の発言をした。

E君
E君

ゴメン、みんな。
昨日の追い越し走の前の夕食の時に、自分が「こんなんじゃ風呂もゆっくり入れないな」とボヤいたのを教官が聞いたみたいです・・・。

    

教官がいる前で、E君がそんなことは愚痴らないだろうから、きっと意地の悪い奴が告げ口でもしたのではないだろうか。

E君
E君

それで、教官から、

「そんなに風呂が好きなら今日一日中風呂に入ってるか、みんなで腕立てするか選べ」

と言われたので、みんな僕と一緒に腕立てしてもらっていいですか?

      

マツナガ
マツナガ

!!??????!!??

     

信じられないかもしれないが、これが20年ほど前の消防学校の現実である。(今は違うと思うが・・・)

1人のミスはみんなのミスだ。

ということで、その後1時間程度みんなで腕立てし、ようやく教官に許されて消防活動訓練に入ったのだった・・・。

私は1日中入浴を選びたい

      

水曜日(エンドレス消防体操&深夜の警備当番)

この日は消防体操の再テストがあった。

消防体操とは、毎朝の点呼の時に行う消防独自の体操である。イメージ的には、「激しいラジオ体操」みたいな感じである。

この消防体操にもテストがある。

テストでは、消防体操の各動作がきちんとできているか、声が出ているかなどを見られるよ。

     

消防学校恒例の狭すぎる門の基準で、最初のテストではA組40人中1人(体育教師から転職した人)しか合格しなかった。

そして、この日の再テストでも組員の半分くらいしか合格できなかった。

私も当然再テスト不合格組である。

マツナガ
マツナガ

とほほ・・・・。

     

そして、再テスト後に教官から恐ろしい指示が飛び出した。

教官
教官

今日の再テストに合格できなかった学生は、夜の点呼後に体育館で消防体操を100回実施しろ!

      

マツナガ
マツナガ

えぇ・・・・・・

      

消防体操は1回2分程度かかるので、まったく休憩せずに行ったとしても3時間以上かかる計算だ。

しかも、自分は悪いことに深夜の警備当番にも当たっていたのだ。

警備当番の詳細についてはこちら👇

      

警備当番とは、全学生に輪番で回って来る役職である。

警備当番は2人1組で、深夜の決められた時間に消防学校の受付窓口に詰め、学生寮や校舎の巡回にも行かなければならなかった。

そしてこの日、自分は深夜3時半から5時半までの警備当番勤務だったのだ。

マツナガ
マツナガ

絶望しかない・・・・・

     

ちなみに、うちの班は自分以外ちゃっかり合格していた。

A
A

マツナガさん、お先に寝るね!頑張って!!!!!

     

C
C

へへ~ん

      

マツナガ
マツナガ

ち、ちくしょおおおおお!

        

夜の点呼後、22時30分くらいに体育館に不合格組が集合した。

総勢100名程度の大集団だ。

不合格組の一番年齢が高い学生が音頭をとって、消防体操を始める。

20回ごとくらいに休憩をはさみながら消防体操をするが、12時を過ぎたころから、眠すぎてみんなゾンビみたいな青い顔で体操をしている。

出典:「ゾンビ(ダリオ・アルジェント監修版)」

      

休憩時間はさながら難民キャンプだ。みんな寝転がって少しでも体を休める。

エンドレス消防体操は、結局深夜2時30分ごろにようやく終わった。

しかし、自分はこの後3時30分から警備当番である。

マツナガ
マツナガ

もうどうにでもなれ・・・・。

      

寮室のベッドで数十分だけ体を休め、消防学校の受付に向かう。

すでに、警備当番の相棒は受付に来ていた。

相棒
相棒

死にそうな顔してるけど大丈夫?

     

マツナガ
マツナガ

OK・・・OK・・・OK牧場・・・

          

その後、校舎や学生寮の巡回に向かった。

いや、巡回というよりは徘徊といった方が良いかもしれない。

眠すぎてここらへんの記憶全くない。

こうして、5時30分まで警備当番をつとめた。

この日のトータル睡眠時間は、1時間ちょっとくらいだったと思う。

        

木曜日(深夜のロッカーキー捜索)

この日の午後は機器取扱訓練で、三連はしごの取り扱い訓練だった。

午前の座学も含めて、この日は1日中意識が朦朧としていた。

三連はしごの訓練も、ほぼ立っていただけという記憶しかない。

教官も眠そうな学生が多いことを察してくれたのか、この日の訓練最後のサーキットは軽めで済ませてくれた。

教官
教官

昨日は消防体操を深夜までやっていた学生が多かったな。今日のサーキットは、ジャンピングスクワット100回でいいぞ。

     

たまには教官も優しい時がある。この日の訓練は平和に終わったのだった。

夕食を食べた後、前日不合格だった消防体操の追試が19:00からあり、何とか合格できたのだった。

再々テスト

その後、自室でようやく休むことができるとほっとしていた時であった。

マツナガ
マツナガ

今日はゆっくり休むぞ・・・

  

ここで放送が流れた。

 

2組の学生は、〇〇教室に集合してください。

   

非常招集ではなかったが、何が起こったかと思い、すぐに他の班員とともに教室へ向かう。

教室に組員が全員集まると、組長が切り出した。

組長
組長

みんな集まってもらってすまない。

実は、Fがロッカーキーを紛失したらしい。

   

F
F

ごめん、みんな。一緒に探してくれ!

    

以前の記事でも書いたが、消防学校の寮室では、鍵がかかるロッカーがある。

消防学校の寮室についてはこちら👇

F君は、そのロッカーキーを紛失したらしい。

そこで、教官に報告したところ、

教官
教官

組員全員で捜索しろ!

         

       

との命令があったようだ。

マツナガ
マツナガ

まあ、F君はやっちゃったが、明日は我が身だ・・・。

探すしかない。

    

ということで、20時くらいから延々とロッカーキーを、組員全員で探し続けた。

廊下、寮室、教室、訓練棟、風呂場、果てはドブの側溝まで探したが、全く見つからない。

やがて、時間は21時近くになり、自習時間が始まってしまうので、一度教官に報告することにした。

組長
組長

報告してくるので、みんな待っていてくれ。

      

組長が返ってくるのを、2組全員で待つ・・・。

しばらくすると、組長が帰ってきた。

組長
組長

・・・・・・教官に報告したところ、

今日中に見つかるまで探せと指示されたよ。

夜の点呼が終わったら、またこの教室に集合して、捜索を再開しよう・・・。

     

マツナガ
マツナガ

おお・・・もう・・・・

      

結局、この日は午前2時ごろまでロッカーキーを捜索したが見つからず、当直教官に報告して、その日は寝ることを許されたのだった・・・・。

      

補足
結局、ロッカーキーは翌日にトイレで発見された。

     

金曜日(ようやく釈放)

金曜日の訓練は、ただ猛烈に眠かっただけなので、特に書くことは無い。

この日は、消防学校から解放された後に久しぶりに班員で飲みに行った。

B
B

今週はマジでヤバかったよね~。

    

A
A

厄日の連続だったよな。

    

C
C

一生忘れられなさそうだよね!(笑)

     

マツナガ
マツナガ

お前らは、消防体操100回やってないからいいよな(泣)

俺は今週全然寝てないぞ・・・。

     

こんな感じで、愚痴りあって楽しかったことを憶えている。

本当にこの一週間は一生忘れられないものとなった・・・。

    

まとめ 

ということで、今回は「消防学校で最も辛かった1週間について説明しました!

マツナガ
マツナガ

この一週間は、本当にキツかった・・・。

今だからこそ笑い話ですが、当時は必死でした。

          

次回の消防学校の生活は、6月編その②です👇

この記事が、消防士になりたい人や、これから消防学校に入校する人、消防学校の生活に興味がある人などの参考になれたら幸いです。

といったところで今日は失礼します。

本日の記事はいかがだったでしょうか?

それでは、また次の記事でお会いしましょう~!